
米国初の送電網向けプライベート5Gがテネシー州で稼働へ、ノキアが提供
フィンランドのノキアは2025年7月14日、米テネシー州の公益事業者MLGW(Memphis Light, Gas and Water)に、自社のプライベート5Gネットワークが採用されたと発表した。MLGWは米国で初めて […...
2025/08/15
Posted on 2025/08/15
フィンランドのノキアは2025年7月14日、米テネシー州の公益事業者MLGW(Memphis Light, Gas and Water)に、自社のプライベート5Gネットワークが採用されたと発表した。MLGWは米国で初めて、スタンドアロン(SA)方式のプライベート5Gを送電網に本格導入する事業者となる。導入により、42万人以上の顧客向けサービスの高度化を図る。
MLGWは、電気・ガス・水道を一括して提供する米国最大級の自治体系インフラ企業。今回導入されるプライベート5G網は、自動検針や送電網監視、障害検出、現場作業の遠隔対応などを支えるリアルタイム通信を可能にし、MLGW全体の自動化と運用効率の向上に貢献する。また、災害やサイバー攻撃からの迅速な復旧を支えるとともに、将来的なEVインフラや蓄電池管理、コネクティッド・モビリティなどの次世代技術の基盤にもなる。
ノキアは、AirScale無線アクセス機器とエンタープライズ・コア・ネットワークソリューション、NetGuardサイバーセキュリティ製品、マイクロ波バックホール設備、基地局インフラなどを提供。契約規模は約3100万ドル(約46億円)と見積もられている。
MLGWのDoug McGowen CEOは「今回の5G網導入は、当社の送電網近代化計画の中核をなす取り組み。高速・高信頼な通信を通じて、停電時の復旧力向上やさらなる自動化・スマート制御を実現する」とコメントしている。