
AI-RAN市場、2029年までに100億ドル規模に成長(Dell'Oro Group予想)
調査会社Dell'Oro Groupは2025年7月10日、AI-RAN市場の展望に関する最新レポート「AI RAN Advanced Research Report」をリリースした。この中で、AIとRAN(無線アクセスネットワーク)を統合...
2025/08/18
Posted on 2025/08/18
調査会社Dell'Oro Groupは2025年7月10日、AI-RAN市場の展望に関する最新レポート「AI RAN Advanced Research Report」をリリースした。この中で、AIとRAN(無線アクセスネットワーク)を統合するAI-RAN市場の規模が、2029年までに100億ドルを突破すると予測している。これはRAN市場全体の約3分の1を占めるものになる。
このレポートによれば、AI-RAN市場は今後5年間で大幅に拡大し、短期的にはDistributed-RAN(D-RAN、分散型RAN)と単一の特定機能を対象とした導入、および5Gネットワークを強化するユースケースに焦点が当てられるという。また、通信事業者にとってはAI-RANの導入は当面、新たな収益源の確保というよりパフォーマンスの向上、オペレーションの最適化、エネルギー効率の向上などが目的になるという。
Dell'OroグループのVPを務めるStefan Pongratz氏は「AI-RANはユーザー体験を改善し、パフォーマンスを向上させ、消費電力を削減し、より広範な自動化の道のりにおいて重要な役割を果たすという強いコンセンサスがある」としつつも、「ただし、AIが通信業界の長年の課題である収益性を劇的に改善するとの見方には慎重な意見も多い」とコメントしている。