
住友電気工業株式会社・情報ネットワーク研究開発センター長 河本一貴氏
Posted on 2025/10/28
情報通信はモビリティと掛け合わせれば自動運転の高度化を支え、エネルギーと結びつけばマイクログリッドやVPP(仮想発電所)の実現を後押しします。さらに、情報通信・モビリティ・エネルギーが融合することで、スマートシティやMaaS(Mobility as a Service)といった新しい社会インフラの姿が見えてきます。まさに情報通信は、社会の多様な進化を支える基盤となりつつあります。
住友電気工業株式会社(以下、住友電工)の情報ネットワーク研究開発センター(INC)は、こうした融合領域を見据え、インフラや産業を支える情報通信技術の研究開発を推進しています。同センター長の河本一貴氏は「『光ネットワーク』『情報処理』『無線システム領域』の3領域を主軸に、安全・快適でグリーンな社会を支える製品やサービスの研究開発に取り組んでいます」と語ります。

光ネットワーク領域では、次世代情報通信基盤「IOWN(アイオン)」を見据え、アクセスからメトロ市場向けの超高速ネットワーク機器を開発。情報処理領域では、ネットワーク機器や車両から得られるデータを統合・分析する「スマートデバイスマネージャ」に取り組んでいます。そして無線システム領域では、ミリ波を代表とした無線の高度利用について研究開発を行っています。IoT市場/工場やスマートシティ市場が主なターゲットです。「交通インフラセンサ」「xG端末/次世代Wi-Fi端末」「アナログRoF」「DAS(分散アンテナ)」が主な開発対象です。
「交通インフラセンサ」は、社会インフラとして交通安全に寄与する交通デジタルツインの実現に欠かせないセンサーです。「道路交通システムにおける死亡・重傷事故を最終的にゼロするビジョン・ゼロに向けて、ミリ波レーダーなどを使った交通インフラセンサを開発しています。歩行者や自動車を長距離で高精度に検知し、道路信号の制御などの高度化につなげます」(河本氏)。
「xG端末/次世代Wi-Fi端末」の領域では、6GやWi-Fi 8といった次世代の無線通信に対応する端末を開発し、工場やオフィスのDXを支えます。「工場や屋外で利用可能になるように幅広い温度や気象条件への対応、エッジ処理が可能なGPUの内蔵など、産業用端末としての要件を満たす端末の開発をしています」と河本氏は説明します。さらに、ミリ波などの電波信号をアナログ信号のまま光ファイバー上で伝送を可能にする「アナログRoF」の開発、建物内などにミリ波アンテナを分散配置しやすくする「分散アンテナ(DAS)」の小型・低消費電力化などにも取り組んでいます。
2025年11月13日の「XGMF・ODAIBA IX Core ワークショップ(Vol.10)」は、大阪の住友電工の施設内で開催します。住友電工の情報ネットワーク研究開発センターの取り組みを、ワークショップ形式で実際に目の当たりにできるチャンスです。社会インフラや産業のDXを推進する基盤になるミリ波を中心とした技術開発の最先端の様子を体験会で体感し、これからのミリ波の活用の姿を住友電工と参加者の皆さんとでともに考える機会にするため、ぜひご参加ください。なお、今回はXGMF会員社のみが参加対象、かつライブ配信は行いませんのでご了承ください。
開催概要
- イベント名称
- XGMF・ODAIBA IX (Industrial Transformation)Core
 最先端産業技術と最先端通信技術の融合(IX)ワークショップ(Vol.10)
 ミリ波が拓く次世代工場の可能性を体感しよう---住友電工 情報ネットワーク研究開発センターで最先端R&Dを学ぶ
 TeleGraphic WorkShop/Industrial & Communication Engineers Talk
- 開催日時
- 2025年11月13日(木曜)
 第1部 13:00〜15:30 ミリ波体感ワークショップ
 第2部 16:00〜17:00 住友電工による話題提供+ディスカッション
- 会場
- 住友電工 情報ネットワーク研究開発センター(大阪市此花区島屋1-1-3)
 第1部・第2部ともライブ配信は行いません。現地参加はXGMF会員社のみとさせていただきます。
- 主催
- XGMF・ODAIBA IX (Industrial Transformation)Core
タイムテーブル (敬称略)
第1部(体験会+デモンストレーション)
第2部(話題提供+ディスカッション)
お問い合わせ
XGモバイル推進フォーラム(XGMF)/TeleGraphic 編集部まで
E-mail: event@telegraphic.jp




