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インド工科大とシャープ子会社、Beyond 5Gおよび6G技術の実証実験に成功

インド工科大学ハイデラバード校(IIT-H)とシャープセミコンダクターイノベーション(SSIC)、Wisig Networks(IIT-H発の無線関連スタートアップ)は2025年5月15日、Beyond 5Gおよび6G技術のフィールドデモに...

2025/06/27

Posted on 2025/06/27

インド工科大学ハイデラバード校(IIT-H)とシャープセミコンダクターイノベーション(SSIC)、Wisig Networks(IIT-H発の無線関連スタートアップ)は2025年5月15日、Beyond 5Gおよび6G技術のフィールドデモに成功したことを発表した。

IIT-Hのキャンパスで実施されたこのデモでは、SSICのソフトウェア無線(Software Defined Radio、SDR)システムオンチップ(SoC)※とWisigのオープンRAN基地局の性能および相互運用性を検証。現在の最先端の商用5G網に匹敵する高性能な無線通信を実現したという。

この共同プロジェクトでは、2026年までに「固定無線アクセス(FWA)」や「ミッションクリティカルなプッシュ・トゥ・トーク通信(MC-PTT)」、「車間および車路間通信(V2X)による自律走行ナビゲーション」、「衛星対応のNB-IoTスマートメータリング」などの先進的なアプリケーションへの対応を目指している。

Wisig Networksの創設者でIIT-H電気工学科のKiran Kuchi氏は「この取り組みは、学術的卓越性、産業革新、そして国際協力の架け橋となるもので、次世代通信におけるインドと日本のグローバル・パートナーシップを強化するもの」と述べた。また、SSICでSDR SoCの技術リーダーを務める堀川豊史氏は「今回のテストと実験の結果は、無線技術の開発を加速する上で、カスタマイズ可能なSDR SoCプラットフォームの大きな可能性を示している」とコメントしている。

SDR SoCとは、ソフトウェアで機能を柔軟に変更できる無線通信専用の集積回路のこと。5GやBeyond 5G、6Gなど次世代通信の仕様変更に対応した可変性を持つ。SSICは、情報通信研究機構(NICT)の委託研究としてSDRに対応したSoCチップの研究開発に取り組んでおり、この実証実験はその成果の1つ。

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