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Apple Watchが5G RedCapに対応、米独日キャリアが商用提供を開始へ

米アップルが最新のApple Watchシリーズで「5G RedCap(Reduced Capability)」に対応したことを受け、米国、ドイツ、日本の主要通信事業者が相次いで同規格の商用提供を開始する。ウェアラブル機器向けに最適化された...

2025/10/28

Posted on 2025/10/28

米アップルが最新のApple Watchシリーズで「5G RedCap(Reduced Capability)」に対応したことを受け、米国、ドイツ、日本の主要通信事業者が相次いで同規格の商用提供を開始する。ウェアラブル機器向けに最適化された新たな5G規格が、いよいよ実利用段階に入った形だ。

ドイツでは、ドイツテレコムが最新Apple Watchを対象に、5G SA網でのRedCap提供を開始。同国では、Apple WatchがRedCapを利用する初の一般消費者向け製品の1つとなる。また、米国ではAT&T、T-Mobile、ベライゾンが対応を表明。ただし、全国規模で5G SA網を展開済みなのはT-Mobileのみで、AT&Tとベライゾンについては対応範囲や性能に差があるとみられる。

日本では、ソフトバンクが2025年9月中旬以降にRedCap商用サービスを開始し、当初は5G SAエリアの一部から順次拡大する計画だ。一方、NTTドコモとKDDIは「適切なタイミングで検討する」とし、現時点では導入を見送っている。

5G RedCapは3GPP Release 17で規定された5G規格で、スマートウォッチ、産業用センサー、医療デバイスなどの中〜低帯域幅の用途に特化したもの。4GベースのIoT向け通信規格であるLTE-MやNB-IoTよりも高速・低遅延でありながら、省電力性にも配慮されている。

Apple Watchの対応を契機に、5G RedCapは実証段階から一般利用へと大きく踏み出した。ウェアラブル市場を皮切りに、今後は産業用IoTや医療分野など幅広い領域での応用が期待されており、5G普及の新たな推進力となりそうだ。

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