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エアバスとエリクソン、工場向けプライベート5Gを世界規模で本格展開へ

欧州航空機大手のエアバスは2025年10月、エリクソンと協業してドイツ・ハンブルク工場にプライベート5G網を導入したと発表した。フランス・トゥールーズ工場でも導入を進めており(2026年までに完了予定)、将来的には英国、スペイン、米国、カナ...

2025/11/18

Posted on 2025/11/18

欧州航空機大手のエアバスは2025年10月、エリクソンと協業してドイツ・ハンブルク工場にプライベート5G網を導入したと発表した。フランス・トゥールーズ工場でも導入を進めており(2026年までに完了予定)、将来的には英国、スペイン、米国、カナダなどの拠点でも展開する計画だ。

エアバスではこれまで、プライベートLTEを実験的に運用してきたが、今回の5G導入はその強化・拡張にあたる。新たな5G網はモジュラー型の構造とAPI駆動型インタフェースにより既存システムとの統合が容易で、セキュリティ制御も強化されている。用途としては、製造現場での3Dシミュレーションや拡張現実(AR)の活用、部品トレーサビリティの向上、予知保全などが想定されている。

エアバスの5G担当者であるHakim Achouri氏は「オペレーターのワークステーションから航空機キャビンに至るまで、統一された超高信頼接続を確保するため、産業用ネットワーク全体を5Gへ移行することが目標」と説明。「このアーキテクチャにより実現された標準化と拡張性を活かし、欧州および世界各地の拠点にも容易に展開できる」とコメントしている。

なお、両社は工場ネットワークの他にも、コネクティッド・キャビン、6G、非地上ネットワーク (NTN: Non-Terrestrial Networks) に関する共同研究・開発も進めており、航空宇宙分野全体の通信基盤強化を視野に入れている。

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